ハウスメーカーの営業を15年続けているぽりんきです。
今回は、【着工前の最終図面は必ずチェックしましょう!】というお話です。
まだこの段階に到達していない人からすれば、
「え?そんなの当たり前でしょ」
「ハウスメーカーなんだから、チェック体制は万全でしょ」
「何か現場であったら、ハウスメーカーのせいにすればいいでしょ」
と思うでしょう。
そう思った方は、これを読んで「着工前の図面は必ずチェックする!」と決めてください。
なぜ最終図面はチェックしなければならないのか?
それは、ほとんどの図面が間違っているからです!
間違っていると言うと、「打ち合わせ通りになっていない」というイメージ感じるかたが多いと思います。
これは、記載モレや勘違いなども含まれます。
【なぜ、間違えてしまうのか?】
それは、ハウスメーカーと担当者と着工時期に問題があるからです。
最終図面を作っている時間が短すぎる
最後の打ち合わせから、着工に向けて図面を作ります。
この最後の打ち合わせから着工までの時間が短すぎるのです。
「着工までに決めてください」と伝えるので、ギリギリまで打ち合わせをします。
話はそれますが、この着工前の最終図面は、【ハウスメーカーによって、もらえるタイミングが違う】
ということを覚えて下さい。
ちゃんともらえるタイミングを確認しましょうね。
良心的なハウスメーカー
着工前の図面を事前に作ってくれます。
「この図面で着工しますよー」と図面を見ながら、しっかりと打ち合わせの時間をとってくれます。
これなら、一緒に今まで決めたことを確認できます。
もし変更点があればこの場面で、「やっぱりこっち」と変更も可能です。
この最後の図面チェックの打ち合わせをやってくれるハウスメーカーは意外と少ないです。
普通のハウスメーカー
これは、着工前の最終図面が完成したら郵送だったり、手渡しなどで渡されます。
「最終の打ち合わせ内容を反映させました」と言われて、渡されるだけです。
この場合は、家でチェックするしかありません。
くれぐれも、もらって終わりにしてはいけません。
「最終確認の打ち合わせをしたい」と伝えましょう。
最悪のハウスメーカー
・・・最終図面をもらえません。
「え?そんなハウスメーカーないでしょ?」と思うかもしれません。
じつは、意外とあります。
最終打ち合わせで行った内容と、議事録を渡されて終わってしまっている人です。
ハウスメーカー側の現場監督や職人さんはこの図面を持っていますが、お客様が持っていないところがあります。
この場合は、絶対にもらって下さい!
この当たり外れは契約時ではわかりませんので、さいごの打ち合わせが終わったら、
「最終図面はいつもらえますか?」と聞きましょう。
「渡していません。」なんていうハウスメーカーはありませんから、必ずもらえます。
もらったら・・・。
【家で必ずチェックしましょう!(本当は打ち合わせしようと言って欲しいですが・・・)】
早期着工を強いられる
設計担当者は会社から早期着工を求められています。
着工して、引き渡しをして、お金を回収できなければ売り上げ計上ができません。
打ち合わせもあなただけではないのです。
打ち合わせが終わったら、次の人、並行してこの人の打ち合わせ。
とにかく、エンドレスで終わりがありません。
間違えるなというほうが無理なくらい膨大な量の打ち合わせ内容を図面に反映していきます。
この【早期着工という構図】がミスを誘発します。
提案しなければならない
大手ハウスメーカーだと特にそうです。
営業マンは契約をもらうのが仕事ですが、設計担当者やインテリアコーディネーターは、
「いかに追加料金をもらったのか?」が評価になっています。
追加料金をもらうということは【標準仕様ではダメ】です。
標準ではない付加価値を提案しなければ追加料金にはなりません。
つまり、オプションが増えます。
オプションが増えるということは、それだけ図面に追記することが増えてミスする可能性が増えてしまいます。
ハウスメーカーのチェック体制
じゃあ、ハウスメーカーのチェック体制はどうなんでしょうか。
これ、結論を言います。
「納まりは見るが、打ち合わせの履歴が反映されているのか?はチェックしない」です。
納まり(おさまり)とは・・・図面上で絵になっているものを現場でどのように作るのか?というディテールのことを言います。
簡単に言えば、「どうやってつくるか?」が納まりです。
打ち合わせして完成した最終図面をチェックして、明らかにおかしいところは、
「お客様に連絡して、ここを直した方がいいんじゃない?」
と言いますが、それ以外の微妙んところは全て現場で解決になります。
そして、トラブルになるのは、言った言わない、記載がモレている、記載が間違っているが一番お客様との問題になります。
それは、結局打ち合わせをした担当者しか知らないのです。
だからこそ、自分がこうしたいと言ったことが図面に反映されているのかどうかを見るべきなんですね。
トラブルになったらハウスメーカーのせいにする
「まぁ、現場で何かトラブルがあってもお客様は消費者なんだから大丈夫でしょ」
と思う人もいるでしょう。・・・そのとおりです。
しかし、解決の方法はほとんどの場合が、【お金で解決されます】家は作り方に順番があります。
例えば、完成した後に、「フローリングの色が違う」と気づいた場合は、あるべき姿に戻すためには、
- 床をひっぺがす
- 幅木を取る
- クロスをやり直す
- キッチンを外す
これだけの工事が必要です。
「そんなのハウスメーカーが間違えたんだからやってもらうべき!」だと思う人もいるでしょう。
【やってもいいですが、家には相当なキズが残ります】そして、やる職人さんのことを考えてみて下さい。
【また壊すところからやり直しかよ】と思うでしょう。
こういった図面トラブルは職人さんのせいではありません。
しかし、自分がミスしたわけではないのに、やり直しは一度自分が頑張って作ったものを壊すところから始まります。
やり直すときの気持ちを考えれば、施工精度は正直落ちてしまいます・・・。
だから、とにかくハウスメーカーはお金で解決してきます。
やり直して工事の品質も心配だし職人さんのモチベーションも下がってしまうからです。
- エアコンサービス
- 外構サービス
- 値引き
- 商品券
- 家具家電プレゼント
代替え品は与えられるかもしれませんが、はっきり言って泣き寝入りです。
だからこそ、自分の家の着工前の最終図面は自分の目でチェックをして問題がないことを必ず確認しましょう。
そして、わからないことがあれば、必ず担当者に確認しましょう。