もうかれこれ15年ハウスメーカーの営業を続けているぽりんきです。
「吹き抜けってもったいないですよね?」
「冬に寒くないですか?」
と、よく聞かれます。
今回は、この吹き抜けあるあると【メリットデメリット】についてご紹介をしていきます!
そもそも吹き抜けって?
吹き抜けとは、この画像のような天井を上げた何もない空間のことを言います。
・・・一般の住宅ではないのでイメージしづらかったですかね。
こちらならどうでしょうか。
家の中に吹き抜けがあると開放感があって、
『建て売りとか規格住宅と違って、注文住宅らしさが出ていて』いいですね。
吹き抜けってなに?という方に説明すると、
本来部なら部屋が作れそうなくらい天井が高い空間を【吹き抜け】と言います。
2階建てだったら、2階の部分に床を張らない空間のことですね。
1階のリビングの上に作れば、天井が高くなるので開放感がでます。
吹き抜けのメリット
ハウジングプラザなどのモデルハウスだったら
50%程度の確率で吹き抜けの間取りが存在すると思います。
モデルハウスはおしゃれに見せることが目的だったりもするので、一般住宅にとってメリットがどんなところにあるのか解説していきます。
開放感が出る
天井が一部でも高くなっていると開放感が違います。
LDKという一体感のある20帖などの広い空間だと、かなり開放感がでます。
建て売り住宅や規格住宅と比べると注文住宅らしさが出るのが【吹き抜け】なのではないでしょうか。
日当たりを確保できる
天井をあげた部分の高い位置に窓を配置することで採光を確保できます。
特に、北側道路で南側に建物が迫っている場合などは、1階に大きな窓を作る程度では日当たりは確保できません。
大空間の吹き抜けを作り、高い位置にFIX窓などをつけることでかなり違ってきます。
風通しをよくできる
高い窓の話をしましたが、【電動で開閉できる窓】を設置することも可能です。
暖かい空気は上がり、冷たい空気は下がる仕組みがあります。
つまり、高い位置の窓を開けることができれば夏場の暑い空気を排出することができます。
高低差を使って、高い窓を開けられるようにすれば換気もできるようになります。
リビング階段と組み合わせられる
このような形でリビング階段を吹き抜けに隣接して設置すればかなりおしゃれな空間ができます。
単純に、天井をあげるだけではなくて、リビング階段をおしゃれなオープン階段にすれば、2階の部分と一体感が出て開放感がばつぐんにたかります。
2階の廊下と繋げられる
特に、子供と一緒に住んでいる家庭は嬉しいメリットです。
2階の廊下からリビングを見下ろすことで、子供が部屋にこもりっぱなしになりにくかったり、
「朝になったから起きなさいー」
「ごはんだよー」
などの声がけも声を張らなくて良いです。
吹き抜けのデメリット
反対に吹き抜けのデメリットはどんなものがあるのでしょうか。
イメージしやすい部分からプロの目線でお答えできる部分まで解説していきます。
光熱費がかかる
吹き抜けがあると光熱費がかかる。
空間が広いということは、エアコンなどの温度調節機能の電気代が高くつきます。
リビング階段を設置して、2階と廊下がつながっていればなおさらです。
冬で言えば暖めるまでに時間がかかるということで、断熱性能が良ければそんなに差がないと思われがちです。
しかし、その途中には廊下に開口部などがあるため、必ず熱損失します。
最近のZEH住宅や、高気密高断住宅は熱が逃げにくいなどの特性があるにしても、当然ながら空間が狭い方がメリットが大きいです。
寒くなりやすい
先ほどと同じです。
暖かい空気は吹き抜けの上のほうや2階へどんどん上がっていきます。
つまり、どれだけ暖房をつけようが、上から暖まっていってしまいます。
建物面積が狭くなる
吹き抜けを作った場合は、上階に床を貼ることことができません。
つまり、床面積が小さくなります。
吹き抜けを作る場所は南側が多いため、せっかくの日当たりが良い2階の部屋の位置に吹き抜けがきてしまいます。
敷地が東西に広い土地であれば、東西に長い間取りにすれば、吹き抜けに加えて、他の部屋も並べられますが、限られた敷地の場合は、南側の一部分が吹き抜けになってしまうのはデメリットになってしまします。
ニオイが広がる
吹き抜けと上階がつながっている間取りを作った場合は、
1階で焼肉をすると2階の廊下にニオイがいってしまいます。
焼肉のニオイはなめてはいけません。
空気中にただようニオイ付きの油は壁などにくっつき、ニオイが取れなくなるからです。
吹き抜けのシーリングファンを回せば拡散した空気がプロペラにくっつきます。
換気扇を回すにしても密閉した空間でやったほうが効果があるため、吹き抜けが2階とつながってしまっている場合は、焼肉パーティーは外でやることをおすすめします。
照明を変えるのが大変
高い位置の照明の交換は大変です。
当然ですが、寿命が長いLEDライトにすることを絶対におすすめします。
吹き抜けの天井面に設置した照明の電球を変えることは困難です。
【かなり長い脚立でも届きません。】
そもそも新築工事中は吹き抜け内に足場を設置します。
今まではLEDのダウンライトは電球と器具が一体になっているものがほとんどでしたが、最近はLEDのダウンライトでも電球を交換するタイプを選ぶ人がいます。
しかし、吹き抜けの照明は自分で交換しようとは思わず電気業車を頼まないといけないと理解しておきましょう。
デメリットの解消方法
「吹き抜けは絶対にほしい」
「なんとかデメリットが解消できる方法がないの?」
という、絶対吹き抜け必要なかたへ解決方法を伝授します!
実は、吹き抜けのデメリットは【冬の寒さです】
おしゃれな写真を見て、広々とした大空間に憧れるかもしれません。しかし、現実は甘くはありません。
とにかく、冬はいかに快適に過ごせるのか?これを解消しなければなりません!
シーリングファンの設置
↓シーリングファンはこちらです。
とにかく、冬は暖かい空気が上にいってしまいます。
そして、いつまで経っても暖かくなりません。
最近の住宅は高気密高断熱住宅のため、部屋を暖めてしまえば、いいのです。
しかし、部屋全体を暖めるためには、この天井の高さがネックになってしまいまったく暖まりません。
なので、シーリングファンをつけます。
こちらは、天井につける扇風機です。
上がった空気を下に吹き下ろしてくれます。
「おしゃれ空間を作るためのものだと思った。」という方が多くいます。
しかし、違います。
これは暖かい空気を下に落とすために必要なものです。
冬はこれがないとどうしようもないくらい寒くなりますので絶対につけましょう!
床暖房
こちらも寒さ対策です。
エアコンやストーブで暖をとろうとする方が多いですが、
「吹き抜けがあるなら、床暖房をつけましょう!」
この床暖房。あまり知られていない能力があります。
それは、
【地上6メートルくらいまで温度を均一に暖めることができる】ということです。
設置面はもちろん一番暖かいです。
しかし、床暖房は輻射熱を利用するので、空気中の温度を均一にできます。
エアコンで暖房スイッチを押してから暖まるまでには空間が広ければ広いほど時間がかかります。
床暖房は、暖めるまでに30分程度時間がかかりますが、一気に設置面が暖かくなります。
ぜひ、必ず採用してください!
https://porinki72.heteml.net/housemaker-comparisonsite/