かれこれ15年現役のハウスメーカー営業をしているぽりんきです。
この記事を読んでいる方は、
「新築するなら全館空調にあこがれるな」
「住友林業の全館空調は快適なんだろうか?」
「メリットはなんとなくわかるけどデメリットはあるかな」
と思っているでしょう。
記事の執筆者
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今回は、【住友林業の全館空調:エアドリームハイブリッド】をご紹介します。
グッドデザイン賞を受賞した商品となっております。
住友林業ホームページより・・・【オリジナル全館空調:エアドリームハイブリッド】
住友林業の全館空調は、空調で有名なアズビル社と共同開発
住友林業オリジナル全館空調なので、木造住宅合った快適装備です。
住友林業の全館空調エアドリームハイブリッドはオススメなのか?
結論、予算があれば設備投資するメリットは十分にあります。
特に冬は大きな効果を実感します。
「帰宅した瞬間に包み込む暖かさ」
「寒くて布団から出れないストレスがない」
冬のストレスは精神的に大きいですよね。
これが解消できます。
どの部屋に行っても均一温度は家の快適性そのものを表しています。
住友林業の全館空調とエアコンの違い
全館空調は1台の空調機で家全体の空調(冷暖房・除湿)をまかなうシステムです。
エアコンは部屋ごとに運転します。冬であればリビングは暖かいですが、廊下やトイレは寒いままですよね。
最近の住宅は高気密・高断熱住宅が当たり前です。
しかし、それは温めたり、涼しくした部屋の温度が外気の影響を受けにくいだけです。
つまり、廊下やトイレを快適な温度にするためには、冷暖房が必要です。
- ホテル・・・ロビーや廊下も一定の温度に保たれています
- 病院・・・病棟はどこに行っても快適温度
- ショッピングモール・・・イオンなどのモールは大空間もありますが、買い物に集中しやすいように室温コントロールされています
住友林業の全館空調の初期費用・電気代・機能
住友林業の全館空調の初期費用
初期費用は【200万円(税抜)】です。
200万円を35年ローンで借入すると、毎月5,000〜6,000円程度の支払い。
全館空調のために毎日200円投資すると考えれば安いものです。
住友林業の全館空調200万円は、ハウスメーカーの中では平均的な価格です。
住友林業の全館空調の電気代
「電気代はいくらくらいなの?」
「人がいない時もつけっぱなしはもったいない」
電気代は毎月の支払いを圧迫するので心配です。
下記は、住友林業全館空調の電灯契約について
一般家庭用の【単相電源】ではなく、産業用【三相電源】の契約
実は、【三相電源】の方が電気料金が安く設定されています。
つまり、住友林業の全館空調を選べば、産業用の電気料金になるので家全体の光熱費が安くなります。
それでは、電気代はいくらになるのでしょうか?
4人家族(主人、妻、子供2人)
全館空調搭載
オール電化
太陽光発電無し
真冬の電気代は、月々20,000〜25,000円となり、【エアコン+床暖房搭載住宅とほぼ同じ】です。
エアコンのみの住宅のほうが5000円/月々近くは安くなります。
月々+5,000円で全館空調の快適性が叶います。
住友林業の全館空調の外気冷房機能
夏の期間ですが、外気冷房機能があります。
夏は日差しのせいで、室温が上がってしまいます。
外気冷房機能は、外気を利用してエコ冷房を行ってくれる画期的な仕組みです。
住友林業の全館空調メリット5選
ひとつずつメリットをあげていきます。
全館空調メリット:とにかく快適
家中どこに行っても温度が均一なのは最高です。
一般的なエアコンと違って、「ガー」「ゴー」の機械音もほとんどしませんし、風も感じません。
夏は、ひんやりした空気を堪能できます。
冬は、寒くない感覚を味わえます。
ホテルや大型のショッピングモールは、どこにいても温度は均一です。
全館空調を導入することで夢のような快適性を実感します。
全館空調メリット:ヒートショックのリスク低減
家の中の一番の事故は「ヒートショック」です。
ヒートショックは、急激な温度差で血圧が変動し、心筋梗塞になること
冬のお風呂の死亡事故はヒートショックです。
寒い脱衣所で着替えをし、熱いお湯に入ると心臓に負担がかかります。
ヒートショックによる死亡率は交通事故死の約5倍あると言われているため、あなどってはいけません。
全館空調を搭載すれば、リビングと脱衣所、トイレの温度差がなくなるため、ヒートショックのリスクが低減します。
ご家族のヒートショックのリスクを下げること。特に高齢者がいるご家庭では大いにメリットがあります。
全館空調メリット:デザイン性が上がる
全館空調を搭載すれば室内にエアコンを設置する必要がありません。
ドレン配管と呼ばれる、外壁面の配管もないため外観がスッキリしていいですね。
全館空調メリット:家の中でのストレスが減る
全館空調なら室温をコントロールできているので精神面が安定します。
例えば、冬、目が覚めたのに、布団から出られず二度寝してしまい、支度が不十分だった経験は誰でもあるはず。
そのせいで、
家族や子供にガミガミ怒る。
寒いからストーブで服を温めないと着替えができない。
エアコンのタイマー設定を忘れてイライラ。
家族間でのストレスが軽減されるメリットも十分にあります。
全館空調メリット:帰宅時の満足度アップ
夏は汗だくで帰宅。
冬は凍えながら帰宅。
しかし、家に入った瞬間、快適空間が待っています。
まさに、この時、「あぁ、全館空調を導入してよかった」と実感します。
親族や友人を家に入れるときに自慢できるのもメリットです。
住友林業の全館空調デメリット5選
ひとつずつデメリットをあげていきます。
全館空調デメリット:初期費用が高い
当然ですが、初期費用は高額です。
全館空調の商品があるハウスメーカーは限られています。
初期費用は、住友林業全館空調:約200万円(税抜)です。
200万円あれば建物面積を広げることも豪華なキッチンをつけることもできます。
全館空調に200万円の投資ができるのか?がポイントです。
全館空調デメリット:故障すると大変なことに
全館空調はいつか故障します。
機械1台で家中の快適空間を作っていますので、真冬や真夏に故障すると大変です。
修理は近所の家電量販店に頼むわけにもいかず、住友林業に電話をしなければなりません。
住友林業の全館空調のメンテナンスはアズビル社に全て委託されています。
仮に今日故障しても、すぐに来てもらえるわけではありません。
部品交換が必要な場合は、取り寄せや修理の日程調整が必要になるので、故障期間は数日から数週間の可能性があります。
故障期間中の備えは必要です。
全館空調デメリット:冷暖房機器が必要
全館空調を搭載すれば、
- エアコン
- 扇風機
- ストーブ
- こたつ
の冷暖房機器は必要ありません。
しかし、故障時の備えは絶対に必要です。
全館空調の修理が完了するまでの間の期間を補う冷暖房機器を確保しておきましょう。
扇風機やストーブだけでは全館空調の代わりにはならないので、エアコンを用意するのがオススメです。
全館空調デメリット:カビの発生が心配
最近では当たり前になった、エアコンのカビ抑制機能。
夏場の冷房運転はカビのリスクがあります。
機械本体から吹き出し口までのダクト距離が長いので、内部結露が発生しやすいです。
全館空調を導入した場合は、送風運転をしましょう。
送風運転をすることで、ダクト内の冷たい空気が温められて水滴に変わるのを防いでくれます。
ダクト内は建物の中を通っているので、掃除ができません。十分に注意しましょう。
全館空調デメリット:乾燥が心配
全館空調を冬場に運転するデメリットは、室内の乾燥です。
エアコン=空気が乾燥するイメージを持つ人は多いです。
全館空調は24時間つけっぱなしなので乾燥しやすいです。
湿度計を室内に設置しつつ、湿度のコントロールをしましょう。
全館空調を搭載している家は大型の加湿器やお湯を沸かして湿度調整する家庭がほとんどです。
乾燥肌の家族がいる家庭は特に注意が必要です。
全館空調って1年中運転しっぱなし!?運転させる時期と季節
「全館空調は1年中動かすんでしょ?」
「秋、冬は動かす必要あるの?」
どちらが正しいのでしょうか?
運転時期は主に【夏と冬】です。
春と秋は空調が必要ないので運転しません。
全館空調は大型のエアコンと同じ理解で大丈夫です。
全館空調を停止するときの注意点
全館空調を停止するタイミングは注意が必要です。
理由は、全館空調を停止させ、再稼働するときに、高額の電気代がかかるからです。
夏から秋にかけて、涼しくなったと思ったら、暑い日が続くことがありますよね。
反対に、冬から春にかけて、暖かくなったと思ったら、寒い日に逆戻り。
季節の変わり目でタイミングを間違えないように注意が必要です。
週間天気予報などを見て判断するか、ストーブや扇風機で我慢するつもりで【停止のタイミング】を見計らいましょう。
気温が安定し始めたら運転をストップしましょう。
住友林業の全館空調の設置場所
全館空調の機械はどこに置くのでしょう?
間取りによって機械の設置場所は選べますが【小屋裏収納または室内に機械室を作る】どちらかになります。
小屋裏収納は屋根裏に機械を設置するスペースが必要です。
ボックス型や寄棟屋根、緩やかな屋根形状だと、屋根裏空間がないので機械を設置できません。
屋根裏に設置できない場合は、2階に機械室を作ります。
機械室のために0.5畳程度の床面積が必要です。
2階に設置するのは空気の循環を考えているからです。
全館空調は夏より冬の方がメリットが大きいです。
暖かい空気は上昇するので、小屋裏か2階に設置して、家全体に送り出します。
住友林業の全館空調のメンテナンスとおそうじ
メンテナンスや点検は全てアズビル社の対応になります。
住友林業ではサポートしてくれません。
住友林業の全館空調の点検費用
年に一度の定期点検が推奨されます。
費用は約4万円(税抜)/年間
そこそこの維持費がかかります。
どのような点検が受けられるのでしょうか?
少し読みづらいですね。
- 電圧、電流などの電気系統点検
- 冷凍サイクルの点検
- ドレン配管の洗浄
- 電子式エアクリーナーの点検
目視点検をはじめ、洗浄清掃もついてきます。
素人ではできない点検と清掃内容になっています。
家全体の温度設定を担う、重要な設備なので点検は必須ですね。
住友林業の全館空調のおそうじ
エアコン同様、掃除は必要です。
と言っても、そんなに難しいことはありません。
機械についているフィルターを外して、汚れを掃除機で除去する
これだけです。
目安は3ヶ月に一度。
フィルターが目詰まりすると効率が悪くなります。
電気代が余計にかかるため定期的な清掃は必須です。
トラブル回避!?全館空調が壊れたときに備えよう
万が一の故障に備えましょう。
ストーブと扇風機は必須です。
故障しても、アズビル社がすぐに来てくれるとは限りません。
もちろん、点検時に修理が完了するとも限りません。
故障したときのことを考えて事前に備えておきましょう。
住友林業の全館空調の保証期間
機器の保証は2年間です。
これは必須の費用ですね。
200万円もする保証が7万円で延長できるのはメリットしかありません。
『延長保証をつけておけば良かった!』と後悔しないようにしましょう。
住友林業の全館空調のまとめ
住友林業の全館空調【エアドリームハイブリッド】について解説してきました。
決して安い設備ではありませんが、家の快適性は格段に上がります。
日本の住宅の断熱性能は上がっていますが、それでも世界の寒い地域と比べたらまだまだです。
初期の設備投資約200万円とランニングコスト+5,000円/毎月(エアコンと比較)が支払いできるなら迷わず投資しましょう。
家を建てた後の満足度が変わるのは室内の温度差です。
全館空調を取り入れて快適な生活を過ごしてください。
まずは、カタログ請求をして住宅会社比較から始めることをオススメします。