ハウスメーカーから見積もりを取得していくと存在がわかる地盤改良工事。
なんとなく、家を建てる地盤が弱い場合に必要な工事ということはわかるけれど、どんなことをして、一体いくらくらいかかるのか?がわからないと心配ですよね。
今回は、【地盤改良工事】について解説していきます。
地盤改良工事はいくらかかるのか?
一般的な3〜5LDK程度で必要な予算は、【50〜150万円】です。
基礎の大きさによって変わってきます。
3〜5LDKは延べ床面積で、30〜50坪程度
1階の基礎面積は15〜25坪程度です。
2階建の住宅よりも平屋建ての場合は当然金額が高くなります。
平屋の場合は【100〜200万円】の予算を見ておきましょう。
地盤改良工事の金額がはっきりするタイミング
地盤改良工事の金額がわかるタイミングは、家づくりの打ち合わせの工程の中でもある程度進んでからになってしまいます。
- 建物の間取り
- 敷地に対しての建てる位置
- 土地の購入が済んでから
- 解体工事が終わってから
です。
建物の間取りを決めてからでないと地盤調査できない
地盤調査は、地盤の硬さを調査しますが、敷地全体を調査するのではなく、建物が建つ場所を調査するのです。
このため、ある程度打ち合わせを進めて、間取りが決まらないと調査ができません。
配置計画を決める必要がある
そして、敷地に対して、何メートル離して家を建てるのかの配置図ができ上がらないとできません。
建物の四隅を調査することが一般的なので、四隅の位置を決める必要があります。
土地の購入が済んでから
当然、土地の決済(購入)が終わっている必要があります。
購入する予定の地盤が強いか弱いかを先に調査させてもらってから土地を契約するかどうかを決める。というのはルール違反になりますので注意しましょう。
土地の購入(決済)とは、土地の契約が終わり、住宅ローンの手続きを終えて、所有権移転登記を完了したタイミングです。
自分の土地にしなければ土地の調査ができません。
土地の契約をしてしまえば、交渉して、調査をさせてもらえることもあります。
基本的には決済が終わるまでは他人の土地だということを忘れないようにしましょう。
解体工事が終わってから
既存の建物を解体する工事が必要な場合は、解体工事が終わらないとできません。
敷地が広い場合は、土の部分を調査して、事前に地盤の硬さを調べておくことはできますが、あくまで、仮の調査になります。
この仮の調査でOKだと思っていたら、解体後の本調査によって、地盤改良工事が必要になることもあるので、基本的には、建物の解体が終わってからにしましょう。
調査方法について
地盤調査とは言ってもどんな調査を行うのでしょうか。
一般的な住宅の場合は、【スウェーデン式サウンディング試験】を採用することがほとんどです。
現在は、このような小型機械を敷地内に搬入し、ロッドと呼ばれる鉄の棒を地面に差し込んでいきます。
鉄の棒におもりを載せて、沈み込み具合を計測していく方法ですね。
一般的には、地表から10メートル程度の深さまでの地盤強度を測定することが可能です。
調査は半日程度あれば、完了します。
解析の結果、地盤改良工事が必要かどうかはハウスメーカーからもらえるまでに【5〜7日程度】はかかるでしょう。
地盤改良工事の工法
実際に、地盤改良工事とはどんな種類があるのでしょうか。
地盤改良工事を行えるジオテックさんの画像を元に、解説していきます。
表層改良工事(50〜80万円程度)
比較的表面の地盤改良工事です。
柱状改良工事(80〜120万円程度)
地表から数メートルの改良工事です。
現場で、敷地内に穴を掘って、セメントを流し込み、地面の中にコンクリートの柱を形成します。
鋼管杭工事(100〜150万円程度)
地表から深いところに支持地盤がある場合に必要です。
既製の杭を打ち込みます。
本数が多く、一本の杭も長いため、工事費用がかかります。
比較的地盤が強いところ・弱いところ
公共の建設物が多いところや、鉄道が走っているところ、山などは比較的に地盤が強い傾向があります。
標高が高いところが強く、低い場所は弱いという傾向にあります。
自然の立地により、地盤の高さが低く、水が集まりやすい場所は地盤が比較的弱いことが多いです。
水田が周りにあるところは地表から数メートルの地盤が弱いことがあり、100万円を超える地盤改良工事費用がかかることが多いです。
まとめ
地盤改良工事は必要がなければかかりません。
強い地盤であれば大丈夫です。
最近は解析技術も進歩していますので、必要かどうかは50%程度でしょう。
隣の家は地盤改良工事が必要だったが、自分は必要ないという結果もあり得ますので、【この辺りは地盤が強い】という言葉は期待しないようにしましょう。
「昔から家が建っていたから地盤は強いはずだ!」というのは思い込みになりますので、強いか弱いかは調査の結果を待つしかありません。