『人生3回建てないと良い家はできない』と言われます。
しかし、なかなか3回も家づくりを経験できませんよね。
だから、初めての家づくりをなんとか成功させたいところです。建てるまでの打ち合わせでは『もう、これで大丈夫だ』と思っていても、いざ住み始めると、『あれ、ここは失敗しななぁ。』というところが出てきてしまうものです。
100点満点の家づくりは存在しません。みなさん誰しもが、住んでからの失敗を実感しています。
ただ、ひとつ重要なポイントがあります。
【間取りは絶対に失敗してはいけない】ということです。
間取りで失敗すると一生その間取りに苦しめられます。
建てるまでは、図面で打ち合わせするしかありませんから、住みやすいかどうかはプロに聞くしかありません。
ですから、理想的な間取りをハウスメーカーに作ってもらいましょう。
理想的な間取りでおさえるポイント
そもそも理想的な間取りにするには何をおさえれば良いのでしょうか。
理想的な間取りを作るために気を付けるポイント。その定義づけをしたいと思います。
ゾーニング
間取りを作成する前に、どの部屋をどのあたりに配置するのか?これを決めるのがゾーニングです。
どのあたりに、どんな部屋がくるのかを確認していきます。
例えば、子供部屋は北が良いか?南が良いか?結構わかれるポイントです。
日当たり重視のプランを作りたいのであれば、全ての部屋を南側に配置します。
しかし、敷地が広大にあれば良いですが、そうはうまくいきません。
ですから、どの部屋がどのあたりにくるのか?これをまず考えるのがゾーニングです。
今回は、意外と見落としやすい、ゾーニングで気をつけておきたい部屋があります。
子供部屋
日当たりの良い南側に配置してすくすく、元気な子に育って欲しい要望の方が多いです。
研究者の統計では、北側に子供部屋があったほうが、一日の温度の変化が少ないため、落ち着いて集中できるようです。
つまり、学力は北側に子供部屋があったほうが良いデータがあります。
最近では、2ドア1ルームと言って、始めは大きな部屋にしておいて、後で仕切るという方がいます。
この場合、南北で作ってしまうと、将来的に日当たりに差が出てきてしまいます。
主寝室
寝る部屋ですから、優先度は低いです。
例えば、夜勤があり、日中寝ていることがある人は、日が入る位置は寝つきが悪くなるため、北側に配置するか、シャッターや遮光カーテンで対応します。
昼間使わない部屋だからこそ、室内物干しルームにする人もいます。
平屋建ての場合は、北側になってしまうことが多い部屋です。
主寝室に朝日を入れたい場合は、東側に配置します。特に、この主寝室に朝日が入らず失敗する間取りは多いようです。
バルコニー
部屋ではありませんが、子供部屋を経由しないといけないバルコニーだと、子供が成長してくると使いにくくなってきます。
そのため、主寝室に設置することは多いです。
主寝室のみからの出入りにしてしまったせいで、子供部屋の布団を干すのに、不便な人がいるようです。バルコニーへはできるだけ、複数の部屋から出入りができるようにしたほうが使い安くなります。
キッチン
料理を作る人がメインで立つ場所です。
キッチンの場所というよりも、ダイニングテーブルとの組み合わせは重要です。
キッチンの横に置くのか前に置くのかでLDKの形が変わってきます。キッチンの横にダイニングテーブルがあると配膳や下膳の家事のしやすさが変わってきます。
それと、水回りへの動線です。朝は朝ごはんの支度をしながら、洗濯機を回し、子供の支度の面倒を見たりと大忙しです。
キッチンの形やデザインにこだわりがちですが、気にした方が良いです。
部屋の広さ
これは言われなくてもわかる情報ですね。
『6帖ってこのくらいの広さだよな』ということはイメージがわくと思います。
問題は、収納量です。
とにかく、自分の家のイメージ、実家の収納量のイメージをしていきましょう。
最近は、ミニマリストも増えてきましたが、日本人はもったいない精神があるので、荷物が多くなりがちです。
各部屋の収納空間をしっかりとっておかないと、荷物が部屋の中に出てきますので、適材適所に収納が必要です。
リビングは広さを優先する人が多いのですが、家族のみんなが集まるところなので、収納量が重要です。
何をどこにしまうのか?しっかりと考えていきましょう。
カバンやぼうし
カバンやランドセルなど、帰宅したらどこにしまいますか?
2階の部屋まで持っていくのは面倒ですよね。
玄関からリビングまでの間で収納を確保しておきましょう。
文房具や印鑑、通帳
通帳やキャッシュカード、実印などわざわざ金庫を買ってまで収納する方ばかりではありません。
これらをどこに収納しておくのか?考えておきましょう。
保存食品
最近は、パントリー(食品庫)を作る方が増えてきたので、心配いらないかもしれません。
パントリーは少しの広さでもあるかないかで全く変わってきます。
特に、気にしておきたいのは非常用持ち出し袋などの非常時に備えたときの備蓄の場所です。
床下収納庫なども検討しておきましょう。
コートやカッパ
外で着るものは、花粉や雨など考えると玄関の中に収納しておきたいです。
パイプを1本通しておくようにしましょう。
このコートかけを設置しようとすると間取りが難しくなります。
部屋の広さばかり優先せずに、玄関にも靴以外の収納量を確保しましょう。
外で使うもの
アウトドアなど趣味はありますか?
仮に趣味ではなかったとしても、外で使うものはたくさんあります。
外から使える外部収納や物置を置くのかどうか?などを含めて、考えましょう。
扉の開け方
開き戸、片引き戸、引き違い戸、折れ戸など開き方によって種類がたくさんあります。
これらはドア同士が重ならないようにしていきます。
間取り図の中で、ドア同士が近い場所は要注意です。
開き戸と折れ戸はぶつかるとどちらかを閉めないと使えないことがあります。
窓の位置や大きさ
南側は大きく作り、北側は小さくで大丈夫です。
透明ガラスか型ガラス(室内が見えにくいガラス)が選べます。
窓の位置で注意すべきなのは、
- 外から見られないか(隣の窓位置)
- 直射日光が入ってくるか
です。
南側は窓を大きくすれば基本的には良いです。しかし、南側に道路があったり、隣の家の窓の位置とかぶってしまうと丸見えになってしまいます。隣の家の窓の位置は見落としがちなので、建築地に足を運んで確認をしておきましょう。
直射日光が入ってくるかか、隣の家や障害物のせいで、日が入らない窓がないか?です。
東側に窓をとっても、直射日光が入ってこなければ換気をするだけの窓になってしまいます。特に、このせいで冬は熱損失が大きいので家が寒くなるきっかけになりますので、注意しましょう。
まとめ
間取り自体はプロに作ってもらわないとできません。
家づくりの素人は希望を伝えるしかないのですが、気を付けるポイントはあります。
ハウスメーカー任せにしてしまうと見落としがあっても後で取り返しがつきません。
【自分は絶対に失敗しない!】という強い気持ちをもって、家づくりに真剣に取り組んでいきましょう。