かれこれハウスメーカーで15年営業を経験しているぽりんきです。
今回は、【建築条件付き土地を購入して家づくりの成功を目指している方へ】の内容です。
条件付き土地と聞くと、ややこしい制限がかかるのかな?と思う方もいると思います。
建築条件付き土地とは・・・建築会社が決まっている土地のこと
『建築条件付きの土地を買う=建築会社が決まっている』ということです。
たいていは、更地の土地で分譲地になっていることが多いです。
建築会社が既に決まっているということは【わざわざ建築会社を探さなくても良い】メリットがあります。
まずは、建築条件付きの土地を契約する前に確認すべきポイントを押させていきましょう。
建築条件付き土地を契約する前に必ず確認すべきこと
良い土地が出てこないエリアで建築条件付きが出てきたら夢のマイホームを取得できるチャンスです。
しかし、【慌ててはいけません】
まずは契約する前に確認すべきことがあります。
建築条件付き土地の金額と建物の金額の合計を確認しよう
土地はまったく出ないエリアだとしても、飛び付かずに【総額の見積もりを確認】しましょう。
建物がとんでもない金額になった場合は、総額が予算オーバーしてしまうかもしれません。
どんなに条件が整っていたとしても、予算オーバーは今後の支払いを考えるとリスクにつながりますので、必ず総額を確認し支払っていけるのかどうか?を判断すべきです。
建築会社からのプランの提案を受けよう
総額がおさまったとしてもプランも重要です。
希望する間取りができるのかどうか?
提案力を確認しましょう。
家づくりは要望を満たせるかどうかだけではなく、【建築会社としての経験値や提案力が大事】になってきますので、プランを提案してもらうことは必須と言えます。
標準仕様を確認する
金額がおさまったとしても、希望する仕様になっていなければいけません。
標準仕様はしっかりしていますか?
自分の満足するものですか?
地元のちっぽけな工務店でない限り標準仕様は必ずありますので、設備仕様のプレゼンボードを作ってもらいましょう。
どうしても必要な仕様が先にわかっているのであれば、オプションだとしてもそれを含めて提案してもらわなければなりません。
請負契約(建物契約)をするタイミング
建築条件付き土地は契約の期限があります。
それは、
【土地の契約をしてから3ヶ月以内に建物の契約をすること】です。
さらに、建物の契約ができなかった場合は、土地を白紙解約できる。
となっております。
実は、土地を契約すると建築会社が決定する=【顧客をしばっていること】が問題になってくる可能性があります。
例えば、
土地を契約した後に、建物の打ち合わせを始めていったらどんどん追加料金が発生した。となれば困ってしまいますよね?
なので、【3ヶ月以内に建物の契約をしなければ土地は白紙解約できる】という条件をつけることにより、グレーにすることができるのです。
建物の契約については、自分が納得できるまで打ち合わせを重ねた結果、行うようにしましょう。
通常の建築会社は、
【土地と建物の契約を同時で進めてくるはず】です。
しかし、ここで言いなりになってはいけません。
納得いくまで、打ち合わせを進めましょう。
満足のいく建物の打ち合わせが完了していないのに、建物の契約をするのは絶対にダメです。
土地を契約したあとに解約するのはリスクが大きい
建築条件付き土地を契約しても3ヶ月以内であれば白紙にできると言いました。
しかし、建物の打ち合わせが満足いかずに土地を解約した場合はリスクがつきまといます。
それは、
【二度と良い土地に巡り合えないかもしれない】ということです。
建築条件付きの土地は建築会社が決まっている代わりに、土地単体で見れば他には無い好条件だったりするのです。
土地の金額が相場よりも破格
相場と比べて安いことがほとんどです。
理由は、建物とセットで利益が回収できるからです。
土地の価格は相場よりも格安に設定してあります。
【建築会社が決まっているのはお客様からすればデメリット】です。
だから、お客さんの問い合わせを増やすためにも土地価格は破格に設定してあります。
だから、建築条件付きの土地を諦めて、他で土地を探す時には【これ以上良い土地はない】と思ったほうがいいです。
建物の値引きサービスが手厚い
土地は立地や日当たりは最高の条件。
さらに、建物のキャンペーンなどを抱き合わせして、特典がついていることがほとんどです。
建築会社側は、土地を所有している=在庫を持っている。
土地を所有しているということは、
- 固定資産税を支払わなければならない
- 借入して土地を仕入れている場合は金利負担をしている
建築条件付き土地を販売している会社は早く売れば売るほど回転率が上がります。
そして、次の土地仕入れができます。
だから、建物のサービスも他社では真似できないものを受けているという理解をしておきましょう。
建築条件付き土地を解約するデメリットは金額面が非常に大きいです。
建築条件付き土地が存在する理由
そもそも、建築会社が初めから決まっているのはデメリットですよね。
検討しないお客さんが増えるはずなのに、なぜこんな【建築条件付き土地】が存在するのでしょうか。
建築条件付き土地にすることによる建築会社側のメリット
土地を検討してもらえる=家もセットで建ててもらえるというシンプルでわかりやすいメリットがあります。
建築会社側からすれば、
【土地+建物で利益を確保】することができます。
つまり、一人のお客さんからトータルで回収できる売り上げが増えます。
建築条件付き土地があるのは人気エリア
先ほどの建築会社が決まっているデメリットはこの【人気エリアの土地に限定すること】で解消できます。
つまり、
【なかなか良い土地が出てこない人気エリアで建築条件付き土地を販売】
すれば自然とお客さんは集まってきます。
建て売り住宅と似たような考え方ですね。
建築条件付き土地は一般人が購入できない広い土地を仕入れる
土地によっては一つの筆(ふで)が広いものもあります。
広大な土地は一般の人にとって金額が高すぎて購入することができません。
しかし、不動産業者やハウスメーカーは資金力があるので、できます。
さきほどの【人気エリア】で【広い土地を買って分譲地にする】だけで、良い土地が見つからないお客さんを囲うことができてしまいます。
つまり、建築会社が決まっているデメリットを感じさせない販売手法を取ることができてしまうのです。
不動産屋と仲良しの建築会社は建築条件付きで土地の販売代理をしている
建築条件付き土地の中には、【建築会社が所有していない場合】があります。
- その土地は別の不動産業者が所有
- 一般の地主さんが所有
ということがあります。
自社で購入していないのに、不動産会社と仲が良かったり、地主と繋がりがあるだけで建築条件がついている場合があります。
この場合は、建築条件付き土地と言っても、直接交渉すれば条件が外れる場合があります。
不動産業者も地主さんも土地の販売を優先したいので、
【建築条件付き土地を不動産業者が販売している場合】は建築会社はどうしても決定なのかどうかを相談するのもひとつの方法です。
建築条件土地の建築会社しばりを外す方法
建築会社が決まっているのは嫌な場合、建築条件を外す方法があります。
それは、
【条件を外す代わりに代金を上乗せして買う】という方法です。
建物で、回収する利益分を100〜200万円程度上乗せすることで建築条件を外すことができます。
なかなか売れない場合に条件を外してくれるということがあります。
ずっと所有していても、
- 固定資産税の支払い
- 購入時の借入の返済
があるからです。
売れないのに、長く所有していても仕方ないですよね。
しかし、気をつけないといけないのは、
販売がスタートして間も無い土地に『条件外れませんか?』と聞くことです。
これは失礼なのでやめましょう。
販売スタートから【数ヶ月しても売れ行きが良くない状態で声をかけるのがベスト】です。
どちらにしても交渉ごとは素人がしないほうがいいです。
基本的には、あなたが直接この販売業社にお願いするよりも、自分たちで不動産会社に頼んで交渉してもらいましょう。
建築条件付き土地まとめ
ハウスメーカーが所有している場合はほとんど条件を外すことは無理です。
理由は、ハウスメーカーで街づくりをしたいからです。
土地の建築条件を外すくらいなら、建物を赤字覚悟で販売してきます。
世の中、建築条件を外して家を建てている人は意外と多いです。
土地そのもの条件はかなり良いです。
土地にこだわりのある方は、【建築条件を外すことまで視野に入れて】狙っていきましょう。