かれこれ現役でハウスメーカーの営業を15年経験しているぽりんきです!
今回は、【微妙な設計士・ハズレの設計士が担当者にならないようにする方法】
設計担当者も人間ですから、当然、あたり・はずれがあります。
「できれば、良い設計士が担当者になってほしい」
「話しやすい人がいいな」
「経験豊富な担当者だったら頼りになりそう」
とみなさんが言います。
契約前は、
- ハウスメーカー(建築会社)
- 営業担当者
を選べたのに対して、設計担当者をお客様が選ぶことはできません。
設計担当者は、
【保有している物件の数】
【契約をとってきた営業マンとの相性】
【計画している建物のボリュームや難易度】
どこのハウスメーカーでも一定のスキルはありますが、担当者によって差が出てくるのは事実です。
あたりはずれはフィーリングにもよります。
【最終的にはお客様と合うかどうか?】によって変わってきます。
だからこそ、今回ははずれの設計担当者についてお伝えしたいと思います。
はずれの設計担当者に当たってしまったら、【担当者を変えてもらいましょう】
我慢して打ち合わせする必要はありません。
ハウスメーカーに設計担当者は1人しかいないというところはありません。
チェンジしてもらおうと考えることが最善です。
はずれの設計担当者
そもそも、はずれの設計担当者とはどのような人のことを言うのでしょうか。
たくさんありますのでどんどんあげていきます。
着工を急かしてくる
設計担当者の社内評価のひとつが、【何棟着工したか?】の数字です。
- 頑張って打ち合わせして、お客様が満足行く家にする
- さっさと着工させてそこそこの家にする
どちらも1棟という数字に変わりありません。
究極を言えば、1棟という数字でしかないので気持ちが入らない設計担当者がいます。
こういう考え方をしている設計担当者ははずれです。
無理やり標準仕様でまとめようとする
ハウスメーカーであれば標準仕様は必ずあります。
お客様が迷うよりも先に、標準仕様がどれだけ割安なものかをガンガン説得しにきます。
お客様がショールームに行って、オプションを頼んでくると、
見積もりをとったり図面に反映させたりと設計担当者の手間が増えます。
だから、とにかく、標準仕様をゴリ押ししてくる人がいます。
こういう人は早く着工させてしまおうという傾向が強いためオススメできません。
どんどんオプションを勧めてくる
今度は先ほどの逆です。
どんどんオプションを勧めてくる設計担当者です。
「なぜオプションを勧めてくるか?」というと、
設計担当者のもう一つの評価に【契約後の追加料金の金額】があるからです。
つまり、お客様がオプションを選んでそれが採用させると【設計担当者の評価が上がる仕組み】になっています。
しかし、ここで問題点があります。
「オプションをガンガン提案されても予算に余裕がなかったら採用されないんじゃないか?」
その通りです。
反対に、【予算に余力があるお客様はオプションを勧められます】
営業と設計の間でのお客様の引き継ぎで予算の余力を確認しています。
つまり、住宅ローンの借入金額に余力があればどんどんオプションを提案してきます。
「・・・なんかこの人オプションガンガン勧めてくるな」と思ったら、
「それを採用するといくらアップですか?」と金額とセットで確認していくようにしましょう。
【金額を伝えずに良いものばかり提案してくる設計担当者】は要注意です。
最終的な金額が提示されるときにとんでもない金額になるとやり直しが発生します。
間取りに関する提案が少ない
間取りの提案が少ないのは、間取りが描けないということではありません。
提案してしまうことで、
【迷わせてしまう】
【余計な時間がかかることを避けたい】
からです。
「とにかく、早く着工させないと!」という考えが提案不足につながっています。
でも、営業やデザイナーの描いた間取りを設計士のプロ目線で手を加えてほしいですよね。
「提案が少ないな・・・。」と思ったら、
「この間取りでさらに良くなるポイントはありますか?」と積極的に聞いていきましょう。
【まったくないわけはありません】から、提案を受けるチャンスです。
打ち合わせが盛り上がらない
淡々と進める設計担当者に多いです。
もともと設計士という仕事は、
お客様の前に出るタイプ
事務所で図面をCAD入力するタイプ
の2つにわかれます。
もともとシャイな人間が人手不足でお客様の前に出ているのかもしれません。
打ち合わせが盛り上がらないのは、
設計担当者がそもそもコミュニケーション能力が低いからどんどん打ち合わせを進めて早く着工したいという考えお客様とのフィーリングが合わない
この担当者との盛り上がらない打ち合わせでストレスがたまるようだったら、
【営業担当者に伝えて早めにチェンジ】してもらいましょう。
遠慮する必要はありません。
【話にくい人と打ち合わせするより】も【話しやすい人や盛り上がる人と打ち合わせを進めるべき】です。
「そんなことしたら気まづくない?」
「もし打ち合わせに行ってばったり会っちゃったらどうしよう。」
「ハウスメーカーから面倒くさいお客さんと思われるのイヤ」
と思うかもしれません。
しかし、
【こんなところで妥協していては良い家づくりはできません】
だから、積極的に言いたいことは言ったほうが良いです。
カタログを使わない
住宅用の建材や新商品はたくさんあります。
設計担当者が常に勉強しているかが重要です。
設備メーカーや資材メーカーのカタログは打ち合わせをしていけばいくつか見かけることになるでしょう。
毎年更新されるメーカーのカタログに目を通し、努力してスキルを身につけていけばたくさんの商品知識が身についていきます。
設計担当者からカタログを使った打ち合わせがほとんどないのは提案力不足です。
「似たような商品で他にも別パターンはありますか?」
「オススメのオプションはありますか?」
などと聞いてみましょう。
悩んでも親身になってくれずに席を立つ
最低の担当者ですが、実際にたくさんいます。
例えば、クロス(壁紙)のサンプルを机の上に置いて、
「この中からお選びください」と言って席を立ってしまう人がいます。
「ABで迷うのですが、どちらが良いですか?」と聞いても根拠をあまり明示されずにお好みです。
と言ってくる担当者などもそうですね。
いわゆる無責任担当者です。
本来は打ち合わせ中で迷うであろうものがあるのなら、先に資料を渡して、お客様に検討してきてもらうべきです。
その上で、
「どちらに決まりましたか?」と投げかけて、
「迷っているんです」
と言われたらプロとして提案すべきです。
肝心なところで提案してくれない設計担当者は無責任なので、チェンジ対象者ですね。
望まれる設計担当者
お客様から喜ばれ、望まれる担当者の傾向があります。
今日の内容、全体のスケジュールを伝えてくれる
慌てて決めることがないように、
- 打ち合わせ内容
- いつまでに何を決めれば良いのか?
スケジュールを伝えてくれることです。
当たり前と言えばそれまでですが、これを毎回やってくれる担当者はかなり少ないです。
お客様側も目標が定まるので、満足度が上がりますし、余計なストレスはかかりません。
スケジュールが決まっているからこそ、「決めなくちゃ」というプレッシャーもあってうまく行くことが多いです。
スケジュールを伝えてくれない担当者の場合は、
- 「今日は何をするか?」
- 「次回は何を決めるか?」
- 「考えてきたほうが良いこと」
を聞くようにしましょう。
金額を踏まえた提案ができる
先ほどの話と重複します。
良い提案とコストアップはメリットとデメリット両方あります。
どんなに良い提案をしていても、予算オーバーしては意味がありません。
全体の金額をつかみながら提案できる設計担当者が望ましいです。
提案する以上は、「ざっくりですが、○○万円くらいアップします」と伝えてくれる人がいいですね。
常に、
「いくらくらいかかりますか?」
「だいたいで良いので教えてほしい」
と聞いていきましょう。
こういう設計ははずれになりがち
最後に、はずれになりやすい設計担当者の傾向やポイントをお伝えします。
経験年数が多すぎても年齢が若すぎても良くない
一般的には大卒だと新卒で22歳。大学院卒だと新卒が24〜26歳くらいまでいますね。
新卒1年目は担当を持つことがほとんどないので、2年目からお客様の担当を始めることが多いでしょう。
【オススメは28〜35歳くらいまでの設計担当者】です。
まずは、若い人は経験が少ないので、提案が不足がちです。
様々な家を見れば見るほどアイデアも浮かびますが、若い人はどうしてもアイデアも少なめです。
40歳代まで行くとベテランです。
ベテランはある意味仕事に慣れてしまっているので、こなしている感が強くなってきます。
建築士の資格を持っているかどうか
建築士の資格を持っていない設計担当者もいます。
持っている、持っていないでスキルが明確に違うことはありません。
取得しなければ仕事ができないわけでも無いので、無資格だからと言って「能力がない」とみなすのはやめましょう。
しかし、
【資格を持っている人はその資格のための勉強は頑張ってきたはず】です。
仕事をしながら資格勉強してきた人が多いので、努力家と言えますね。
楽しみがない設計担当者
設計担当者の仕事は夢を形にする重要な役目です。
しかし、皆が憧れる表向きのイメージよりも、大変なことが多いです。
納期を守らないといけない思ったよりも、
【現場に反映されない大きなミスをするとモチベーションが下がる】
理想と現実のギャップに疲れてしまう設計職もたくさん見てきました。
そのせいで、お客様のマイホーム作りを楽しむよりも、【いかにミスなくこなすか?という考え】になってしまいます。
提案が少ない設計担当者はそんなところから生まれてきます。
着工までの期間が短い場合は要注意
着工までの期間が短いのは設計担当者のせいではありません。
ハウスメーカーの策略です。
まずは契約書を確認して、契約から着工までの期間を確認しましょう。
契約から2ヶ月はかなり大変です。
契約から3ヶ月は平均です。
契約から4ヶ月は間取りもじっくり打ち合わせできます。
契約することが決まったら、ハウスメーカーの営業担当者に必ず確認してください。
それは、
「順調に進むと着工はいつですか?」
「焦っていないのでゆっくり進めてほしいです。」
と伝えてあれば一安心です。
レスポンス
調べごとの回答やメールの返信レスポンスが遅い設計担当者は業務に追われています。
本来お客様との打ち合わせに時間を割かないといけないのですが、バタバタです。
忙しい設計担当者はミスも起こしがちです。
【言った言わないがあるので、絶対に、メールでやりとりをしましょう。】
証拠を残しておかないとあとで後悔することになります。
基本的には、ハウスメーカーとは契約書でしかつながっていません。
図面に記載がないことはいくら「伝えたはず」と言っても受け入れてもらえません。
営業や監督との仲良し度合い
設計担当者は営業と監督に挟まれる関係です。
両者とのコミュニケーションがしっかりとできれていれば連携をとってうまくいきます。
しかし、両者とのパワーバランスが崩れてしまっている場合は気をつけないといけません。
営業担当者に伝えたことが設計担当者(図面)に反映されない。
設計担当者(図面)やニュアンスが現場に反映されなくなります。
この場合もメールなどで、【ハウスメーカー担当全員に連絡をするように】しましょう。
誰かに伝えただけでは心配な場合有効になります。
段取り力
全ての仕事において重要な段取り力ですが、ハウスメーカーの設計担当者も同じです。
宿題の期日が守られないことが頻発する場合は、設計担当者の段取り力が不足している場合があります。
この段取り力は、お客様側が検討する時間がなかったりします。
特に、
「次回のお打ち合わせまでに調べておきます」
「見積もりをとっておきます」
が守られない場合は気をつけましょう。
バタバタ日々の業務に追われている設計担当者はミスが起きやすいです。
期日を守れないことが1度でもあったら、「今度はちゃんとお願いします。」と釘を刺すようにしてください。
地鎮祭・現場に来るかどうか
お客様の家づくりに対する想いは現場に出向くかどうかでわかります。
設計担当者の仕事は、
【お客様と打ち合わせすること】
【図面を仕上げること】
に大半の時間を割きます。
つまり、現場に行っているくらいなら、事務作業を進めたほうが良いわけです。
でも、現場でお客様に会ったり、図面が現場に反映されているかどうかを確認するのも設計担当者の仕事です。
「忙しくて行けない」と言い訳をしている設計担当者も多いので、現場に行く人かどうかを見極めましょう。
建ててから住んでいる家に行くか
ここまでできる設計担当者であれば間違い無く安心です。
今後の提案に活かすためには住んでいる人に住み心地を聞くのが一番です。
【自分の提案は良かったのか】
【失敗したところはどこか】
【ここをこうすれば良かったを聞く】
【家具や家電、収納の使い方を見て勉強する】
こういう努力を日々続けられるかどうかが真の設計担当者です。
住んでいるお客様の家に足を運べる設計担当者は安心して家作りを任せられますね。
現役ハウスメーカー営業マンぽりんきの視点
今までもたくさんの設計担当者を見てきました。
営業マンが契約してくるお客様はその営業マンだからこそ受注できたお客様です。
つまり、いろいろなタイプのお客様がいます。
例えば、
【営業が弱くて、お客様が強い場合は、設計に対する要求も強くなります】
【営業が細かくマニアックなことばかりを伝えているとお客様もマニアックになります】
設計担当者はいろいろなタイプのお客様を対応するので、
【好きな営業マンや合うお客様と合わないお客様】
がどんどん明確になっていきます。
ハウスメーカーの設計担当者は仕事を受ける側なので、常に忙しくバタバタしています。
本当にお客様のことを考えていろいろな提案をしようと思っている人は少ないのが現状です。
でも、お客様側から
「たくさん提案してほしいです!」
「頑張ってくれてありがとうございます」
などと声をかけてくれれば設計担当者も人間なので頑張ります。
当然ですが仕事なので、お客様からの声が無いと頑張れないのは変な話です。
しかし、設計担当者も人間です。
お客様を好きか嫌いかどうしても判断してしまいます。
あくまで、夢のマイホームに向けての協力者であり、
連携して作っていく人が【設計担当者】です。
たまにはおだててでも、
【好きになってもらえるように味方につけることが最善】ですね。