みなさんが気になる住宅の性能ナンバー1は耐震性能です。
地震大国の日本ですから、せっかく建てた住宅が地震で倒れたなんてなったら大変です。
今回は、この耐震性能についてのおさえるポイントについて、解説していきます。
建築基準法の耐震性能について
家を建てるための最低限の法律が建築基準法です。
2020年4月現在、2000年に改正された耐震基準で住宅が作られています。
つまり、現在の建築基準法はずいぶんと古いものになります。
■熊本地震(2016年)
これをみてもわかるように、法律が追いついていないのが現状です。
耐震性能を比べる方法
耐震等級というものがあります。
これは、構造を問わず、同じ基準で判別ができます。
- 耐震等級1 → 建築基準法レベル。(震度6強から7の地震がきても倒壊崩しない)
- 耐震等級2 → 耐震等級の1.25倍の強さ
- 耐震等級3 → 耐震等級の1.5倍以上の強さ
耐震等級3が最高等級になります。
正直、耐震等級が3取れるかどうかは最低限の基準です。
耐震等級3が最低限必要な理由
耐震等級3は、【600ガル】に耐えられる基準です。
- ガルとは・・・加速度のことをいいます。600ガルは震度7程度の地震と言われています。
しかし、東日本大震災は【約2900ガル】の地震が発生しました。600ガルの約5倍です。
つまり、耐震等級3は法律上の最高等級ですが、日本国内で発生した地震からすれば最低限のレベルなのです。
耐震等級3以上がないので、実際に5倍に耐えられるのかどうかはハウスメーカーの構造の作り次第になってしまいます。しかし、耐震等級2=500ガルですから、等級3未満の耐震性では大地震に対応できる耐震性がないということがわかります。
住宅のダメージを減らすために
日本の住宅の基準は【耐震】が法律の基準になっています。
しかし、耐震以外に【制震】【免震】という言葉があります。
このうち、【制震】は住宅の揺れを軽減する、システムで数十万円で設置することができます。
大地震が起きれば余震も頻繁におきます。1度の本震に耐えたからといって、余震に耐えられるのかはわかりません。構造躯体のダメージを減らすためにも【制震装置】はつけておいたほうが良いと思います。
営業マンにだまされないように
最後にだまされないように。
耐震等級3だから安心というのは間違った時代になりました。
耐震等級3はあくまで最低限なのです。
実際、
- 東日本大震災での被害はどうだったのか?
- 熊本地震ではどうだったのか?
- 制震装置は進めてくるのかどうか?
- 構造計算はしているのか?
いろいろと聞いてしっかりと説明できる営業マンを選びましょう。